夏至 初候:乃東枯(なつかれくさかるる)


夏至は
陽の射す時間の一番長い日だというのに、
それを感じることの出来ない
雨曇りの日です。

乃東(なつかれくさ)とは
漢方薬にも使われる夏枯草(かごそう)の古い名前で、
今は(靫草)ウツボグサという通名です。

ラベンダーに似た紫色の花で、
陽のよく射す開けた草地や
あぜ道に群れて咲いています。

冬至の頃に芽を出し、
夏至の頃には花が終わり
花穂が黒ずみ
枯れたように見えることから、
他の多くの植物とま逆をゆく生え方に
なつかれくさと呼ばれるようになったのでしょう。

草も木も命を謳歌し
蔓や枝をぐぐっと伸ばすこの時期に
この草が黒く枯れたように見えることが
興味を引いたのでしょうが、
しかし野をよく見れば
ゲンノショウコは早くも紅葉していて
カラスノエンドウの豆殻も真っ黒く、
ウツボグサに限らず
みなそれぞれに生命を循環をさせています。

厳冬期に咲く梅の花を見て
人はそこに
勝手に
けなげさを感じたりするわけですが、
梅には梅雨時に実を結実させたいという都合があって
寒さ厳しき折に花を咲かせるように、
靭草には靭草の
思うところがあるのでしょう。

暦通りなのか、
探して探して
ようやく一本だけ、
草むらの中に
花の終わり際の靭草を
見つけました。


20160621.jpg


花: 靭草 狗尾草 薇
器: 弥生小壺



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