小満 次候: 紅花栄(べにばなさかう)


紅花は、
瀟洒なお庭よりも
一面見渡す限りの畑で育てられているような
そんなイメージが強い花です。

エジプトが原産と言われているこの花は
古くから染料として
シルクロードを伝わって
日本に入ってきました。
卑弥呼の頃とも、
聖徳太子の頃とも言われています。

源氏物語の登場人物としては
朴訥なお人柄が魅力の寵姫「末摘花」は
お鼻が赤かったことに由来して、
ベニバナの雅名は「末摘花」です。
確かに紅花は赤の染料として筆頭ではあるものの
花の色は黄色が強く、
むしろ他の花の紅色の方が印象的ではありますが、
アザミに似たベニバナの
その風情もあってのことではないかと想像しています。

大学生の頃、
京都のお土産物屋さんで
「これは本物のベニバナ100%の口紅です」
とあるのを見て、
ハマグリの内側に塗りつけられている紅を
わくわくしながら買ってみました。

筆に水を含ませ
紅を何度か撫でると
筆に色遷りしてきます。
実際に使ってみて、
絵具をさらりと水に溶いたような
透明感あるその色が
ショッキングピンクに近い明るい色でびっくりしました。
白塗りの舞妓さんが使用した際は
何度も何度も塗り重ねて
赤い玉虫色に光る口元に仕上げたそうです。
その口元を想像してみると、
この世の者というより
神掛かった人のように思えます。


20160526.jpg


花: 紅花  木通
器: 真塗手桶

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