なげいれの花 考察 その2 成功と失敗の分かれ道④


そもそも、花を摘み
いけるのは
仕事ならいざしらず、楽しみです。

エゴや我の表出が
眼に当たると申しましたが、
花に目が留まり、摘み、いれるという一連の動きの中で、
そんなことを気にするまでもなく
はるかに超越していることがあります。

「楽しみ抜いて入れた花」です。

そこには、上手く見せたいなどという
小賢しい狙いは存在しません。

とにかくこれが好き、
大好き!という思いのまま
好きを極めて楽しみ抜いていれた花は
淀みません。
楽しみ抜いた気持ちそのままに、
成功とか失敗とかとは次元の違う花が入ります。

つまり、下手とか上手いが
関係ないのです。

心得の無い方が入れられれば
「素人の花」に過ぎないこともあるでしょう。
少し直した方が、
より見どころの多い花になることもあるでしょう。
入れた花に社会的役割が求められる時
ふさわしくない場合もあるに違いありません。
けれど、
見ていて気分が悪くならない花です。
楽しさが伝わってくる花です。

そして、なかなか
そこに至ることは出来ません。

習えば習うほど、
流派の花の型を知れば知る程、
そこから遠くなってしまいます。

それは、何故か。

人の心の中には
「上手く見せたい」という
いやらしさが
エゴイズムと共にあるので、
一杯の花を入れ終わるまで
それが全く顔を出さないでいることは
なかなか難しいからです。

同時に、
いにしえの天才たちが
考え抜いて作った
美の黄金律である「型」が
一度身の内に入ってしまったら、
一木一草の個性を楽しむ前に
「型」という鎖が戒め、
そこから簡単に抜け出せるものではないからです。


好きを貫き
楽しいを貫いた花に
勝るものはないように思います。
もちろん、勝ち負けなどではありませんけれど。

そんな花を
入れられる日が来ればいいなぁと、思います。


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花: ホウチャクソウ 八重咲バイカカラマツ ニリンソウ ノラボウ
器: 手付き籠

 

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