穀雨 初候:葭始生(あし はじめてしょうず)



石神井公園の西南の池のほとりには
初夏にもなると
菖蒲と葦の見事な群生が茂ります。

女の私よりもはるかに高く伸びた蘆のそよぐさまは
すがすがしいの一言で、
ラクウショウの大木へと続く湖畔は
水際の高低差も少なく、
何度か訪れたことのある
気分の良い散策路です。

あしは「悪(あ)し」にも
音が通ずるため、
「善(よ)し」の別名をもうけられました。
難波(なにわ)の葦は 伊勢の浜荻と言われるように
沢山の異名を持っていて
難波草(なにわぐさ)などはきれいな響きですね。

それよりも驚きました。
葦は、出世魚ならぬ出世草?
生育状況によって違う漢字が充てられると
漢和辞典にあるのです。

葦 : 生育したもの
蘆(芦): 穂の出揃い方が、まだ不完全なもの
葭 - 穂が出ていないもの

茅葺屋根を始めとして、
すだれにも燃料にも肥料にも、
生薬にも笛にも食料にも筆記具にも、
加工された葦が
生活の中で親しみ深い植物であればこそ
このようなことがあるわけで、
漢字が出来たのは中国かもしれないけれど
日本書紀で「豊蘆原の国」と呼ばれた日本の
生活の在り方を考えさせられます。


20160420.jpg


花: クサヨシ フタバアオイ
器: 須恵器高坏

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2 Comments

arts  

No title

はじめまして。
静謐でとても良いブログですね。勉強になるし。
「葭」も 「あし」と読むのですか?

2016/04/21 (Thu) 09:07 | EDIT | REPLY |   

えるて  

こちらこそ、はじめまして ^_^


> 「葭」も 「あし」と読むのですか?

あしと読みます。

はじめ広辞苑を引いたのですが
あしがどんな植物なのかを説明してあって、
あぁそうか、と。
漢字による意味の違いは
漢和辞典をひかないとわからない、
ということを
錆びた頭で思い出し、
何年ぶりかでめくってみて
意味の違いにビックリしました。

出始めの小さい時、
まさに「葭」の赤ちゃんの状態では
タケノコのように食べられるそうです。

どんなお味なんでしょうね…



2016/04/21 (Thu) 20:18 | EDIT | REPLY |   

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