添え木留め(縦) その1


マンサク、サンシュウ、フクジュソウ、菜の花…
2月ともなれば春の先駆け、
黄色い花が目立ち始めます。

陽だまりの中
とても印象的な
サンシュウの枝に出逢いました。
元枝からぐっと真横に出た後二股に分かれ、
各々が上に向かってぎゅ~っとせり上がっています。

頂戴して持ち帰り、
さて器に…となると
これがなかなか難しいのです。

切る前と同じような角度が
もっとも自然で魅力的に見えます。
ただそうすると、
枝元が地面と平行にはえていた枝なので
水面とほぼ平行に
横に這うように出さねばなりません。

器にこの大枝を置いてみたのですが
ころんと転がって
留まってはくれません。

縦長の銅器に入れたいので、
器から横に枝を出す花留めの方法…となると、
「縦の添え木留め」の方法を
試すことにしました。

「そえ木留め」には
ざっくり分けると
「縦の添え木」と
「横の添え木」の二種類があり、
細長い花瓶では「縦そえ木」を
丸い花瓶などでは「横そえ木」を用います。

「縦の添え木留め」で留める場合は
いけようとしている枝を器に合わせて
器から出る角度を決めることから始めます。

「器の外側」の理想的な角度が決まったら
今度は「器の内側」です。

器の口辺のあたりから
水の中にまで入る部分が要なのですが、
足元の長さが足りなければ「足し木」をして保水テープを巻き、
長さは十分でも水の中に収まってくれない場合
タメたりします。

下の図は、器の横から見た図です。
左側が前、右側が後ろです。

縦添え木0_1


これでいける枝の支度は完了です。
一旦器から外します。
次に添え木の準備です。

器の中に用意した添え木を入れて、
長さなどを調節します。
添え木ははじめ、
若干長めに用意なさると良いと思います。
いける枝との接合点が
器の口辺近くまで上がれば上がる程、
いける枝は前傾しやすくなるので、
自由度が増えるからです。

添え木の長さが決まったら
上部に縦に鋏を入れて
いける枝を挟み込みます。
細く軽い枝の場合は
添え木を割らないで
交差させるだけでも大丈夫です。
思う角度に決まったら
接合点がぐらつかないようにするため、
枝と同色の30番の紙巻ワイヤーで
咬んでいる(もしくは交差している)部分をしっかり巻いて、
添え木の固定はほぼ終了です。

縦添え木1_1


上の図を見て頂くとわかるように、
縦添え木留めの場合は
①枝の、器の口辺との接点と
②添え木上部の器の内壁との接点、
③添え木下部の器の底辺との接点
の3か所で花留めがされています。

つまりこの3か所を意識しないと、
ちゃんと留まりません。

他の花留めと併用したり
枝ぶりによって
3点の場所は微妙に変わります。
適当に添え木をして
なんとなく留まらないなという時は
どこで接して留めているか確認してみてください。

基本、この工作している部分は
水の中に収まって見えないのが前提です。
覗き込んだ際に見えて
足し木などワイヤー部分がおもむろに見える場合は
フローラルテープなどで巻いて見栄えをよくします。


縦添え木2_1


明日に続きます

20180213


花: 梅苔木 蕗の薹
器: 加藤渓山 青磁耳付花瓶
関連記事
スポンサーサイト

2 Comments

senri32  

ただ花瓶に差してあるだけだと思っていましたが、大間違いだったんですね。勉強になります。

2018/02/13 (Tue) 04:18 | EDIT | REPLY |   

えるて  

senri32 さま

こんにちわ

> ただ花瓶に差してあるだけだと思っていましたが、大間違いだったんですね。

ただ挿しただけで
美しく見えるに越したことはないのです。

ただ挿しただけでは不自然に見え、
美しくないが故に
致さねばならないのが
花留めです。


2018/02/13 (Tue) 20:03 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment

←お返事は基本当ブログ内で致します。ご面倒をお掛けしますが再度お越し下さい