毒草


昨年の春、
山野草が好きと仰る方が
ご夫婦でお見えになりました。

丁度良いシーズンだったので、
庭と呼ぶには恥ずかしい程狭い
家の周りの路地を案内しつつ、
これがトリカブトで、
これはトリカブトと良く似た幼葉の出る二輪草でお浸しにすると美味しい
などなど説明を致しました。

ご夫婦とも、春の花を楽しんで下さって
ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、
とても純真で真面目なご主人が
「ここの庭は毒草が植わっていてオソロシイ」と仰って、
はっとしました。

美しい花の咲く山野草に、毒のあるものは多いのです。

わたしも、花を斬った後などは
そのまま口元を拭いたりすることのないよう
気を付けています。
そのご夫婦は山野草がお好きだと仰っていたので
そういうこともご存知なのだと
私は勝手に思い込んでしまっていました。

毒という意味でなら、
チューリップだってヒヤシンスだってアジサイだって、
クリスマスローズにだってあるのです。

みな、知らないだけなのです。

そして致死性があることがおそろしいのならば、
包丁だって、漂白剤だって恐ろしい。
薬だって危ない。
どれもこれも生活の必需品です。

知識は二の次とは常々思っておりますが、
知らぬことが浅はかに通じてしまうこともあります。

差別もこんな
善良な無知から始まるのかもしれないと
我が身を振り返ったことでした。

花; 水仙 黒文字 山躑躅
器: 竹花入 寸銅切

20180117.jpg


水仙も全草が毒草です

関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

Leave a comment

←お返事は基本当ブログ内で致します。ご面倒をお掛けしますが再度お越し下さい