金継ぎ


ちょっと傷が付いたり欠けたりしたものを
すぐに捨てるのは忍びないと思う方です。

そういうタチなのと
数年程前に金継ぎを覚えたのとで、
落として割ってしまったり
チップやひび割れのある器が何個か集まったら
まとめて直すようにしています。

とは言っても本漆ではなく、
「新うるし」を代用しての直しなので
とても気軽なものです。

割れていれば瞬間接着剤で元の形にくっつけ、
砕けてしまったところやヒビなどのわずかな隙間は
金属用のエポキシパテで埋め、
パテが固まったら
器から出っ張った余分な部分を
耐水性の目の細かいサンドペーパーで接着剤と共に削り落とし、
その上に新うるしを塗ります。
新うるしには色も様々ありますので、
器に合わせて選べます。
金直しにしたい場合は本金ではなく真鍮粉を、
銀直しにしたい場合は(アルミのような鈍い光り方ではありますが)銀粉を
新うるしに混ぜてしまえば
簡単できれいに仕上がります。

上絵付してあるものは
サンドペーパーを掛ける際に他の部分まで削ってしまう可能性がありますし、
漆器も、高価な器も、
自己責任というにはリスクが大きいのでお勧めできませんが、
いつも使っている物を
自分でぱぱっと、ちょっと直して、すぐ使える。
悪くないなぁと思います。





一点、ご注意です。
「新うるし」は竹竿用に開発されている塗料なので
食品衛生法のチェックを受けていません。

製造メーカーは厚労省にチェック依頼をしていないようで
(それもそのはず、竹竿用ですので)、
これはすなわち
食にまつわることに使用して
実際には問題がないとしても
お墨付きをもらっていない、ということです。

私もこの点は気になったのですが、
メーカーに問い合わせた方が、
「カシュー塗料を主原料としている」と
回答を得たと仰っていました。
それならば、と
金継ぎ程度の少量の使用なので
気にしないことにしました。                                                                                                                                                 
というのも、カシュー塗料は
カシューナッツを包む
カシューの殻から絞った油を原料に作った塗料です。
カシューの木はウルシ科の植物だからか
本漆の質感によく似た塗膜が形成されますので
お椀などの食器用にも使われていて
硬化後は安全な塗料です。
新うるしを食器に使うのがどうしても心配な方は、
かぶれ対策を万全になさって本漆での本格金継ぎをお勉強なさるか、
もしくはカシュー塗料の上塗り用の透明な物を
最後のトップコートとしてお使いになるのも
一手だと思います。

もしくは、はじめから
新うるしを使わずに
カシュー塗料をお使いになるのも良いかもしれません。
色もたくさん豊富にあります。
ただ、新うるしが絵具チューブ程度の少量で販売されているのに対し、
カシュー塗料は小さい缶でも新うるしに比べると大きいので、
余剰が沢山出るのが難点です。

ご参考まで



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2 Comments

みゅうぽっぽ  

お早うございます!金継ぎ、私もしました。東急ハンズで新漆と木工パテ金粉、錫の粉を購入して使いました。一度本漆や木屑を使い習いましたがまあ、大変!!不器用な私には無理でした。木屑をつぶしたご飯粒で練りかけたところに付け乾いたら削りそこに本漆に金粉を混ぜた物を塗り室に入れ乾くまで2週間、私には無理でした。新漆は乾きは早いし扱いやすかったです。でもなにせ不器用な私、えるてさんの様に美しく出来ません。でもまた挑戦してみたいと思います!

2017/11/19 (Sun) 08:53 | EDIT | REPLY |   

えるて  

みゅうぽっぽ さま

こんにちわ!

> 美しく出来ません。

器用不器用と
全く関係ないわけではないのですが、
人に教えていて気が付いたことには、
抑えなければならない
要みたいなところがあるのです。

一つは、パテが硬化した後のやすり掛けを
器と同じ高さになるまで
完璧に削りきること。

もう一つは
すごくゆっくりで良いので
あせらずに
適切な筆を使って
直したところを
ほとんどはみださないように
なぞってゆくこと、の二つです。

一つ一つを
「まぁいいや」って、しないことに尽きます。
失敗したら、やり直す。

何事も同じですね ^_^



2017/11/20 (Mon) 01:23 | EDIT | REPLY |   

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