秋の気配


ここ数年、毎年のように
「花が咲いてない、花の数が少ない」
と言っています。

この季節になったら
例年ならばあそこにあれが咲いているはずと
出掛けて行っても、
肩透かしをくらうことが多いからです。

気候の、特に雨の降り方が
私の幼少期の頃とは異なってきたせいもあるのか
植生がだんだんと
変わってきているのかもしれません。
地球の温暖化、と
一言で言えることなのかわかりませんが、
そういえばイギリスのほとんどの地域は
ブドウの栽培北限より北に位置しているので
ワインは輸入する所だというイメージがありましたが、
ふと気が付けば
ロンドンの南側では随分とワイナリーが増えていて、
近年は冷涼な気候に向いたスパークリングワインの生産が増えています。
こういうことも
全部繋がっていることなのだろうなぁと思います。

そんなことを思いつつも
台風のお陰で冷気が入り込み
随分と秋めいてきたので
久しぶりに花を摘んで来ました。

秋の野の花を器に入れることは
記憶の再現のようなもので、
かつてどこかで見たことのある
日本の風景に
どこかしら繋がっていなければ
心の奥底が納得してくれないように感じます。

それが実風景なのか。
美術館で見た宗達や抱一のお軸や
等伯の屏風絵に繰り広げられていた草花図なのか、
京都の寺院の襖絵なのか。

具体的なこれという景色があるわけではないのですが、
手を伸ばした指先の延長線上に間違いなくつながっていて
記憶の奥底に潜んでいると感じる、
それが秋の花のように思えます。



20170903.jpg

花: 金水引 紅水引 柚香菊 段菊 吾亦紅 竜の髭の実 女郎花
器: 青磁輪花鉢 汝窯写 (清末期)

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