大寒 初候:款冬華(ふきのはなさく)


今月の初旬の暦は「セリ」の話題でしたが、
下旬は「フキ」と、
この季節の山菜が
大切にされてきた事の表れだなぁと思います。

辞書で「ふき」を引くと、
蕗・苳・款冬・菜蕗と4つもありました。
一つの山菜に4種類もの漢字が当ててあるのは
私の記憶では最多です。

名前の由来ですが、
冬に黄色い花をつけることから
「冬黄(ふゆき)」が縮んで「フキ」となったそうです。
黄色というよりは
白っぽいクリーム色に近い花ではありますが、
蝋梅、福寿草、サンシュウ、まんさく、菜の花と
春の花は黄色い花から咲き始めます。
蕗もその内の一つと
言えるのでしょう。

今年の冬はさまざまな植物が春を急いでいて、
我が家の門前でも既に
ふきのとうが大きく膨らんでいます。
「いただきますよ」と声を掛けながら
先程4つ摘んで参りました。

あぜ道の道端に芽吹くからか
草かんむりに路で蕗(フキ)。
そして木へんに冬で「ひいらぎ」ならば
草かんむりに冬で「フキ」。
冬にうちとけると書いて款冬。

あてる漢字が多ければ多い程
冬のまだ寒い時分に
この山菜がいかに愛されてきたのかが
伝わってきます。

セリにフキ、
ウドやタケノコやニラと
この後続いて旬を迎える春の山菜や野菜は
香り豊かな物が数多く、
ほんの一口噛むだけで、
寒さの中で淀み
硬く縮こまっていた体が
清められ、ゆるゆるとほぐされていくかのようです。

そして、あまり知られていないかもしれませんが
横に伸びるフキの地下茎は有毒です。
通常は花芽のフキノトウか茎を食べるので
気にすることは少ないかと思うのですが、
多くの山野草や山菜が
己の身を守るために有毒なので、
ふきに限らず採取の際は注意が必要です。

はじめて北東北に足を伸ばした際、
八戸から奥入瀬に向かう道すがら
大きな蕗が群生していて、とても驚いたのを覚えています。
「コロボックルが持っていたのはこれだわ!」
と瞬時に思った程大きなフキで、
あとになって
北海道や東北に生えている「秋田蕗」という種類のフキだと知りました。
あんなに大きな蕗ならば、
本当に傘の代わりになりそうです。
蕗の薹もさぞかし大きいのではないか、と想像しているのですが、
ふきのとうの天ぷらは一口でぱくりと頂きたいので
大き過ぎると困ってしまうな、と
捕らぬ狸の皮算用をする私です。



20170120.jpg

花: 蕗の薹 檜 落葉松苔木 藪茗荷
器: 唐胴砂鉢(江戸期)


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2 Comments

かぜくさ  

こんにちは♪

フキは多くの漢字があるのですね。
ほんとうに、ほんの一口噛むだけで、春が体に心に入ってきてくれますね。
もっとていねいに草木のことも見なくてはと思わされる、えるてさんのブログです。
秋田蕗のフキノトウは大きいのかもしれませんね。
綿毛も大きいのかな・・と楽しくなり、見たくなりました(^^)

2017/01/29 (Sun) 15:32 | EDIT | REPLY |   

えるて  

かぜくさ さま

こんばんわ!

秋田蕗、大きいのは
2m以上になるそうです!
コロボックルどころか、
人間の大人が
充分傘に使えますね!

今日はてんぷらで
ふきのとうを頂きました ^_^
秋田蕗のふきのとうは
げんこつかくらいあるとかで、
お話を伺うだけでも大興奮していたら、
「おおあじだよ、期待しない方が…」と
あっさりと言われてしまい、
なんか夢が1つはかなくなってしまったような気分でいます。

2017/01/29 (Sun) 20:39 | EDIT | REPLY |   

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