器の落としについて ②


落としの材質ですが、
基本、見えないところに用いるものですので
なんでもよさそうなものですが、
思いの他、ちらりと視界に入ります。

目に入っても
黒子のように「無きが如し物」であって欲しいので、
たとえば十文字などの留め木に
器や、もしくは入る花の茎と
同色の物を選ぶのと同じ様に、
落としも器に添わせます。
留め木が、器や花の茎と疑似色でなければ
フローラルテープを巻いてでも
色を添わせるのと同じです。


以下、落としを選ぶ際の基準です。


1:気配が気にならない物

たとえばガラス(透明 茶色)。
一文字や十文字を掛ける場合は
円筒形の物を選びます。

籠や竹の器には、竹の落としを用います。
塗りが施されていない場合は
カビが生えやすいので
使用後、完全に乾かします。

ペットボトルを切り出して
使うこともできなくはないのですが、
柔らかく形が変わりやすいので
一文字などの留め木には向かず、
壁面背部を使って枝を支えたりすることにも向きません。
何より、汚れた感じが出始めやすいので
お勧めしません。

 
2:高さが器に沿偶う物

器の縁からわずかに低い物、
もしくはそのように器内で調整した物を使用します。
壺などのように大きな器の場合は
新聞紙や布を詰めて落としの位置を調整しますが、
それらが見えてしまう場合は
同色のフェルトなどを用いて
詰め物の気配を消します。


3:見えても素敵な物

平たい籠や
鉄などの雑器は
落としがありありと見えてしまいます。

ガラスの落としでも良いのですが、
染付のそば猪口や
織部や唐津、三島、粉引きなどの
趣きのある火入れ、筒向こう、湯のみなど
落としと器の雰囲気が合っているものを用ると
趣が出ます。

落としがほぼ隠れてしまうような入れ方をする際には
このような物は用いません。


4:剣山付き落とし

黒色や濃緑色など
気配を消しやすい色で
「乙女剣山」とか「落とし剣山」という名前で
直径3cmぐらいから10数㎝の物が
販売されています。

草木を乾山に突き刺して使いたくはないので
剣山は、茎を針の間に差し込む程度で
基本的には
剣山付き落としにも
十文字などを掛けます。

上記に限らず
その場その場で工夫なさって
最良の方法を見付けていただければと思います。


20160927.jpg


花: 烏瓜 枯れ蓮 田平子 姫小柴 露草


露草の下に、わずかに剣山付き落としが見えるでしょうか…
今日は「器なし」、です。



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