花留め 十文字②


なげいれの手法で花を入れる際、
花が思い通りに留まらなくて困ることは
実は、とても多いと思います。

思うところに留まらないが故に
留めることに必死になって
大切なことが二の次になってしまうことも
しばしばです。

力づくで剣山やオアシスに
刺して固定しないのですから
それも道理です。

上手く留まらない理由は
上げればきりがないので書ききれませんが、
たとえば
十文字を例に考えてみると、
4つに区切られたその開口部が実は
入れようとする花や器に
ピタリと合っていないことがあります。


例えば、ガラスの落としに
90度に十文字を組んで

20160915_1.jpg

ここに普通に一本ぽんと入れ込んだ場合、
下の写真が自然と留まりやすい角度だったのですが、

20160915_3.jpg

それを正面から見ると
若干前に倒れすぎているかな、と感じます。

20160915_2.jpg


下の写真のように、
狭く十文字を組むと
交点の鋭角がきつくなり、
枝がはまり込みやすくなるため
しっかりと留まり、

20160915_4.jpg

下の写真のように、すくっと立ちやすくなります。

20160915_5.jpg

前から見てもきゅっと上がっています。

20160915_6.jpg


落とし(もしくは器)の開口部に対して
入れる花が少ない時、
もしくは枝が細い時は
このように
ばってんの奥の部分が狭くなるように十文字を組むと、
比較的楽に留まります。

もちろん
普通の十文字でも
狭い十文字と同じような角度に留めることはできますが、
若干ではあるものの
葉の重さゆえくるんと回りやすく
横揺れして不安定ですし、
留まらずに落としの中にすとんと落ちやすくなります。

この後、沢山の草花を入れる場合は
狭い十文字だとばってんの奥も狭いので
入れれば入れる程、苦しくなってきます。

普通の十文字に沢山の草花を入れたい、となると
一番初めに入る物がしっかり留まっていないと
後でずるずるっと崩れてしまいます。

そのようなことを考え合わせ、
毎回毎回
花と器に合わせて
落としも花留め方法もかえるものなのですが、
場合によっては、
何種類かの花留め方法を併用することも必要になってきます。


20160915.jpg


花: ヨウシュヤマゴボウ ヤマシャクヤク ケイトウ オミナメシ 
器: 弥生土器残欠

続きます


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