花留め


なげいれの花は
剣山などの
ガッチリ留める花留め方法を極力使わず、
最小限の力を用いて留めます。

鶴首など、細く長い首で
ようやく1~2本入るような器ならば
花留のことは殆ど考える必要もなく、
ただひたすらまっすぐ入れれば
それで留まってくれます。
その代わり
基本まっすぐにしか草木は入りませんので
少しでも傾けたい場合は
草木の方を指でそっと曲げたり、
「ためる」必要が出て参ります。

花器の開口部が広くなればなる程
草木は自由な角度で入ることができる代わりに
その広い空間に
どうやって思う角度で花を留めるかが
肝要となってきます。

これが、なかなか難しいです。

今日の花入れは
真上から見ると
一辺5cmの正方形です。
水の入る空間は、
下にゆくごとに細ってゆく
四角錐のような形をしています。

小さい器ではあるものの、
5cm四方の中に
仮に直径5mmの茎の花を
ただ何の作為もなくまっすぐ入れると、
花は、茎か葉が
花器の縁に接触するまで倒れて、留まります。

それゆえ花を
自分の良しとする角度に
留まってもらうために
なんらかの花留め方法を使うのですが、
今日は、花器の開口部の対角線上に
すっぽり入るような石を入れてみました。

そうすると
開口部の殆どの空間を石が占めるのですが、
狭く残った空間に草をまっすぐ入れます。
そして、少し前傾して
石に寄り掛かるようにして                    
留めてゆきます。


20160718_2.jpg

本当は、水は表面張力を感じられる程
張っていなくてはなりませんが、
石が見えやすいように、わずかに少なくしてあります。
なので、本来は石は水に水没していて
目につきません。

このような入り方なので、
少し強めに花器を揺らせば
全ての草花は倒れてしまうでしょう。

そのぐらい緩やかな留め方ですので、
入った花もガチガチにならず
ふんわか入ります。

このような銅の花器は
内壁が滑りやすいため、
竹串や細い枝を内壁に渡す
「一文字」や「十文字」は
つるつる滑って掛け難く、
細い草花だけでは
苦労することが多いです。

花留め方法が
器や「落とし」、そして
用意した植物にピッタリあっていなければ、
延々花を留めることに
執心することとなります。

花を入れる人の工夫が一番表れているところでもあります。

花留めについて、
少し丁寧にみてゆこうとおもいます。



20160718.jpg


花: 檜扇水仙 犬蓼 野菊
器: 胡銅尊式四方花入

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