処暑 末候:禾乃登(こくものすなわちみのる)


アジアは、ヨーロッパや中東に比べると
人口密度が高いのはどうしてなんだろう?
そう、疑問に思ったことがありました。

それを口にした所、友人から
「米と麦との面積あたりの収量を比べたら
米の方が圧倒的に多いのよ。
だから、同じ面積あたりで
養える人間の数が多いの。
アジアは降雨量が多くて二毛作が可能な地域もあるとか、
麦は連作障害を起こしやすいし放牧と半農半牧をしているとか、
いろんな要因が絡まってはいるから
単純な話ではないのだけれど」
と返事が返って来て、
そんなこと想像したこともなかったので
びっくりした、ということがありました。

お米、すごい。

今時分は
穀物が実り始めます。
「禾」をここでは「こくもの」と読み、
穀物の総称としていますが、
元来稲穂が実ったところを表した象形文字なので
「いね」単独の意味も持ちます。

漢字の部首としては
木という漢字の上に
カタカナの「ノ」が付いているので「のぎへん」ですが、
この「ノ」の部分こそが
実った稲が垂れかかった姿なのだそうです。

「ノギ」という言葉には
「芒」という漢字もあて、
イネ科の植物の先っぽにある
細い針状の部分を指します。
麦などの先がツンツンしている、あれのことです。

イネ科の植物は
あのツンツン部分が
動物の毛や人の衣類に刺さることで
遠くまで種を運ばせるのです。

イネ、賢い。


人や動物には脳があって
植物にはありません。

それ故植物は
考えることも、意思もないように
思われることがありますが、
私はそうは思いません。

動物は考えて動いて
自分の望むところに行きます。
種が落ちたところに根を張り、
脳も足もない植物は
そうすることは叶いませんが、
そのかわり
環境にあわせて変化することが
動物よりも得意です。

変化するためには
植物といえども
環境を把握し、
どのようになることが最良なのか
考える能力が必要です。

それを鑑みた時、
脳は、短期的な判断をすることに
向いている器官というだけであって
唯一の思考機関とは言えないのではないか?と思います。

植物には脳はないけれど、
個体を形成する細胞の一つ一つが自分を生かす為に
よりよい状態を「考えて」
その総意の結果として
変化しているからです。

「のぎ」は、イネ科の植物が
広い範囲に子孫を繁栄させようと考えた結果
出来たものだと思います。

植物だって、考えているのです。

そんなことを思いながら
命を頂戴し、
花をいれています。





花: 稲 秋海棠
器: 竹 寸胴



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