風の松原

青森の黄金崎に向かう道中どこか寄り道をしたく思っていたところ、能代のお寿司屋さんで風の松原の話題になりました。風の松原は東西の幅1km、南北に14kmの広い土地に700万本もの黒松が松林を形成していて砂防林としては日本最大です。日本五大松原にも数えられていて秋にはきのこ狩りも楽しめるのだそうです。古くから能代の海岸は砂による被害の大きな土地でした。家屋も農地も強い海風による飛砂で埋没し、川も閉塞してしまう程...

山深いところで育ちましたので海はもう、見るだけで嬉しいのです。紺碧に晴れ渡って凪いだ海だけでなく、風が強く白波が立ち帽子が飛ばされそうな日も小雨降る鈍色の海も広々とした海というだけで見入ってしまいます。太宰治の「海」という短いエッセイには子供の頃に初めて海を見た感動から始まることが綴られています。戦火の元三鷹の家は焼かれ、その後疎開した妻の実家の甲府の家も焼かれ、いつ死ぬともわからない中で幼い娘に...

個性をいかすこと その2

野山で咲いている草花は均等に栽培されて花屋で売っている花とは異なり一本一本がすべて違って個々に特徴があります。数人で里山を歩いている際、誰かが素晴らしい枝を手に取ったとして、皆がその枝に目が留まるわけではありません。惹かれる草花も好みの枝の曲がり具合も人それぞれで、同じあぜ道を歩いていても摘んでくる草花に既にその人らしさが溢れ出ています。 摘んできた草花の個性のあり方はその形状ばかりではありません...

個性をいかすこと その1

花を入れる際に「個性を大事に」と言うとその人の個性を花のいけ方に反映することのように思われるかもしれません。しかし、それはちょっと違います。花合わせや器と花の合わせ方に既にその人の個性は反映されているので器に花を留めていく際には「無私」が正しい姿勢です。人の思惑はいりません。エゴイズムは徹底的に排除すべきです。具体的にはどういうことかというと、「植物の個性」をしっかり見極めてそれを最大限いかすこと...

木を伐る

昨年か一昨年ほど前から門前のナナカマドに葉っぱのついていない小枝があることはわかっていました。なんとなく気にはなっていたのですが、日々のことにかまけて時間を過ごしていたところ、先日庭の手入れをしていた際に「ナナカマドにドウムシが入ってしまっている。木を切らねばならない」と母が申します。幹の直径が10cm、高さが3m程のその木の梢にはまだ多くの枝に葉っぱが繁っていて風にさわさわと揺れて元気に見えるのです。...