名残りの花

旬には「はしり」「盛り(当期)」「なごり」と三期あります。日本人にはどうしても「ハシリ」を喜ぶ傾向があります。出始めの頃は珍しさと季節の先取りで喜ばれますが、まだまだ「うぶい」のです。また、先取りをし過ぎると珍しさよりも肌にしっくりこない感じがすることもあります。量も質もたっぷりとその物「らしさ」をかもすのは「盛り」の頃で手に入れやすく親しみやすく、いずれも季節の出会いの物ではあるものの、花に限っ...

竹の花入 その3

秀吉の天正18年の小田原攻めの際利休が同行し、その際作ったといわれる竹の花入の「園城寺」を初めて目にしたのは上野の東京博物館ででした。少し、驚いたのです。その当時、私が普段使ったり茶の稽古で見慣れていたような竹花入れよりもかなり大きかったからです。利休が身の丈180cm程の大男だったとどこかで読んで、なるほどなぁ、それも関係あるのかもしれないな、と考えたりもしました。同時に、どのような場所を想定して花入...

花器のこと

器は、草木花がまとう衣装であり、草木花が座する家でもあり、草木花が育まれた大地の代わりでもあります。それゆえ「植物本位」に考えると、草花にどのような器を添わせるかは一大事で、草木の生まれと育ちをおもんばからずに器に入れることは、すなわち草木の個性を殺すことに繋がります。一本の素朴な雑草であろうとも、その花に添い、生かす器があります。逆に「器本位」に考えると、その器の持つ世界観を脇において花をいれる...

秋の気配

ここ数年、毎年のように「花が咲いてない、花の数が少ない」と言っています。この季節になったら例年ならばあそこにあれが咲いているはずと出掛けて行っても、肩透かしをくらうことが多いからです。気候の、特に雨の降り方が私の幼少期の頃とは異なってきたせいもあるのか植生がだんだんと変わってきているのかもしれません。地球の温暖化、と一言で言えることなのかわかりませんが、そういえばイギリスのほとんどの地域はブドウの...