花留 笄留め

器に仕掛ける形での花留めとして①一文字②十文字③又木留めと、紹介して参りました。本日は ④笄留め  です。笄は「こうがい」と読みます。箸のような棒状の物で、元々は髪を崩さずに髪掻きするための道具だったようですが、室町時代、宮中に仕える女官が表立たない所で作業などをする際に長く伸ばした垂髪が邪魔だったのを笄に巻き付けてまげやシニヨンを結って仮に固定したことなどから髪留めに使われたようです。今の笄は両端は...

花留め 「留める」と「固定」の違い

花留めについては一文字、十文字について以前書きました。花留め 一文字①花留め 十文字①このふたつは器(もしくは、落とし)に仕掛ける花留めです。花を入れた後でも比較的自由に草木を動かせることからなげいれの花では良く使います。一度なげいれて留まっている草木を、物理的にも空間の取り合いとしても他の花を入れた後で「動かせる」ということはなげいれの花にとっては実はとても、大事なことです。花をいけたり入れたりし...

器の落としについて ②

落としの材質ですが、基本、見えないところに用いるものですのでなんでもよさそうなものですが、思いの他、ちらりと視界に入ります。目に入っても黒子のように「無きが如し物」であって欲しいので、たとえば十文字などの留め木に器や、もしくは入る花の茎と同色の物を選ぶのと同じ様に、落としも器に添わせます。留め木が、器や花の茎と疑似色でなければフローラルテープを巻いてでも色を添わせるのと同じです。以下、落としを選ぶ...

器の落としについて ①

落としについて語るとそれだけで数時間は話せる程隠れた重要な存在で縁の下の力持ちです。落としと器の合っていない場合花の入れ難さは著しいのですがどうもそのことに人は気が付きにくいらしいのです。用意した落としが花を入れ難くい状態であるにもかかわらず、無理やり使っているのを見受けることも実は多いです。そんなふうなので、花を直す際に一番はじめにせねばならないのが落としの位置や高さ、大きさ、ということも少なく...

花留め 十文字④

先回、十文字の花留めに入れる草花の角度に注目してみました。茎だけの動きを見て頂きたいのでイラストにしてみました。十文字は、横から見ると以下の図のような角度で花を入れることができます。ここで注目したいのは、どこが留まりどころになっているか、です。十文字の交点の部分で留まっているのはもちろんですが、しっかり留めたい場合器(落とし)の背面部分も大事です。茎の断面のどこか一部の「点」だけで止まるのと断面全...