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ヴァッハウ

ヴァッハウ渓谷はウィーンの西、電車で1時間程の古城や修道院が多く点在する所です。中でもメルク修道院はハプスブルク家の庇護を受けたベネディクト派の男子修道院で、マリー・アントワネットがお嫁入りの道中一泊した場所だそうで、壮大で華麗なバロック様式の教会に圧倒されます。私はグレゴリオ聖歌やパイプオルガンの音が好きで、大きな教会を訪れた際は寄付がわりにその教会で録音されたCDを買います。高野山などのお声明も...

造花というと聞こえは悪いですが

盛夏の頃は花がすぐダメになりがちなのでちょっとしたプレゼントをする際アーティフィシャルフラワーでアレンジを作ることがあります。生の花を扱う時とはまったく違って、形状はお花ではありますがどちらかというと工作とかDIYに近い気分です。素材屋さんで入手できるもので使えるなぁと思う品は一割にも満たないというのが実感ですが、ちゃんと選べばしみじみ見ないと造花とわからないぐらいリアルな物もあって、そういう物で調...

無に帰すということ

先日テレビで福島の震災の被害にあわれた方がご家族を土葬にせざるを得なかったお話をなさってました。被災した環境が火葬することを許さず代々墓に入れてあげられなかったことを申し訳なく、情けない事だと随分と嘆いていらっしゃり胸に迫るものがありました。同時に、自分の中に小さな驚きがありました。私自身が土葬の方がむしろ良いと感じていることにはっきりと気が付いたからです。人の物の考え方というものは死や葬り方とい...

物の値段 水道栓編

もう1年以上、いや数年程になるでしょうか。洗面所の混合水道栓がなんとなく不調で誤魔化し誤魔化し使っていたのですが、とうとう水の方のシャフトが折れたらしく空回りするばかりでお湯の方の水栓しか使えなくなってしまいました。工務店さんに相談したら、同じ物を取り付けると15万円弱だと言われ、手が止まってしまいました。自分で選んだものではなく家の設計者が決めた物だったので好ましくはあったけれど改めてこの値段を払...

ピンチョス

お土産や差し入れをあれこれ考えるのは楽しみの一つです。差し上げた方に小さな驚きや喜びが生まれるのを見ると私までものすごく嬉しくなるからです。何か手作りして差し入れる場合は参加者や会の趣旨を頭に浮かべつつあれこれ考えますが、先日は女性のおしゃべりの会でしたのでちょっとつまめるものをとフィンガーフードを作ってみました。イカボールは一口齧ると真紫のお団子の中から花山椒の緑が飛び出て来て美しいですスルメイ...

物の価値

先日骨董屋を訪れた際に目にした伝来物の根来塗りの日の丸盆は、素晴らしい逸品でした。何百年もの間所有してきた人が愛で大切に扱われててきた気配をゆったりと纏っている、とでも言いましょうか。漆の禿げっぷりといい、そこはかとない艶といい、好事家の方々の心を鷲掴みにすること間違いなく、とはいえどもうるし塗りの木製の丸盆一枚が安いBMWが新車で買える程の気安く手出しの出来ないお値段でもありました。物の値段という...

夏の白

6月になる頃からでしょうか。緑一色の山の中で白い茂みを見つけると「あ、マタタビだ!」と、小さく声に出てしまいます。蔓性なので背の高い杉や檜に巻きついて見上げる程高い所で茂っていることが多いのです。そのマタタビの葉の先っぽが白色化する頃葉の裏にひっそりと小さな白い花を咲かせます。とても良い香りがするのですが遠くにいて気が付くという程の強い香りではありません。白化した葉は受粉を助けてくれる昆虫に遠くか...

麦草峠

麦草峠は長野県茅野市と佐久穂町の境目にある峠で、八ヶ岳を構成する丸山と茶臼山の間にあります。国道では国内で2番目に標高の高い場所だそうで、峠付近はなだらかではありますがその峠の西側も東側も厳しいヘアピンカーブです。先週八ヶ岳におもむいた際は梅雨時らしく薄曇りで肌寒く、その厳しい勾配のくねくね曲がる狭いカーブを何度もやり過ごしていたらほんの10メートルだけ霧が真っ白に立ち込めた場所があって一瞬視界が...

花を矯める 

花屋の一角に紅葉しているナナカマドの大枝がありました。北海道か、東北か、いずれにしても北からやってきたものなのでしょう。私の身長程もある大枝です。初秋に出版される紙面の撮影にでも使われるのでしょうか、なんとも気の早いことです。それを見ていて、この枝は大きな幹から横に出て伸びた脇枝なのだと無意識のうちに見ていることに気が付きました。横に出ていた枝を器にまっすぐ立てて入れることを想像してみてください。...

上空から見る風景

先週末、熊本空港に向かって飛行機が高度を下げている最中、阿蘇の頂上を南側上空から望んでいた際のことです。阿蘇は近くに見えましたがそれでも5kmやそこらは飛行機と離れていたはずです。その距離でもはっきりとわかるぐらいに山々の頂きがショッキングピンクに彩られていることに気が付きました。夕焼けの時間ならばまだしも丁度お昼時です。どう考えても某かの花の色で、それがびっしりと絨毯の如く阿蘇の山肌を覆ってミヤマ...

About me

Hi, there.

auther: えるて

  東京近郊の山里で採取した野の花や
都心の小さな庭の草木から
季節を切り取ります。
時折、食卓の話題や
日々のよしなしごとも。